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  • 2023.09.04

いなべ/桑名のアートスペース 岩田商店/ Adon space M - 副院長より17

まだまだ残暑厳しいですね。
皆さん、こんにちは。副院長の森豊和です。
今日は、いなべ~桑名のアートスペースをご紹介したいと思います。

まず阿下喜温泉から少し坂を登ったところにある小ギャラリー岩田商店
月替わりで素敵なアーティストの展示がなされています。
2023年9月はこいけぐらんじさん、伊藤里佳さん、OJIYUさんの展示。
(休業日が水、木です)



OJIYUさんがたまたま在廊されていて、作品についてお話を伺ったのですが


「私たちは人を見かけの姿で判断している。それに囚われず、私たちの本当の姿を見ることができたらこんな感じになるかもしれない。もっと自由になれたら」

というような意味の話を、とても嬉しそうに、こちらも楽しくなるような調子で語っていただけました。


それでアートブックを購入しました。ふわふわ、ぐにゃっとデフォルメされて、でも力強いイメージに惹かれて。

私には、この人物たちは、何らかの抑圧を受け流したり、抑圧から誰かを守ろうとしている形に思えました。

でも、アートに何を感じるかなんてうまく説明できないし、正解なんてない。個人的に好きと感じるかどうかが全て。だから実際に見ていただくしかないんですよね。岩田商店のページには載ってませんが彼女は9月17日、18日も在廊されるそうです(展示自体は9月24日頃まで)


他にも展示、販売スペースがあって、これまで展示されたアーティストの作品、それに売り物の古書の棚もできていて(河合隼雄が勧めていて知った「まぼろしのトマシーナ」がある!)、また今度じっくり物色してみようと思いました。


(これはOJIYUさんからいただいた個展のフライヤー画像)




もう一つは、桑名は、益生駅すぐにあるライブ・ヴェニューAdon space M
Facebookにある店内写真をご覧いただきたいのですが、ステージがない時間帯はカフェ/バー営業していて、店内のレコードをかけてもらったり、本を読んだりできます(松本大洋の「sunny」が全巻ある!)。村上春樹の時代のジャズ喫茶って行ったことないですが、こんな雰囲気だったんでしょうか。音楽好きには非常にくつろげる空間です。

この店に先日ギターパンダという男性ソロミュージシャンがやってきたので、久しぶりに観てきました。パンダのぬいぐるみを着た一人ロックバンドです。



彼は岡山時代からの甲本ヒロトの友人で一緒にバンドをしたり、忌野清志郎&2・3'Sのギタリストを務めたりしています。その経歴から音楽性もかっこよさも推測できませんか。ひょっとしてRCサクセションやTHE BLUE HEARTSへのオマージュかも?と思わせるフレーズがあったり。それ以前に、ブルースの時代から引き継がれる何かを深く強く感じさせる演奏。一人なのに、いや、独りだからか。


ステージMCの話をさせてください。
ドラムスティックを借りてきて真ん中に指を置いてシーソーのように見せ
差別はどのようにして起きて、どうやったら止められるかという話をされました。

絵のように右側に権力者が居て、左側に差別される人がいる。
そうすると権力者のほうが重いから、シーソーが右に傾いて、左側はひどく不安定になります。



では、左側にいる人をどうやって助けたらいいか?
真ん中(中立の位置)から、いくら正論(かわいそうだから弱者を虐めてはいけない)を唱えてもシーソーのバランスは変わりません。本当に彼女を助けようと思ったら、絵のギターパンダさんのように、シーソーの左端に、助けに行かなければいけないのです。左端に行く人が増えていけば、いつかバランスは変わります。

これは小学校のクラスでいじめが起こった場合のことを考えれば容易に想像はつきます。みんな、自分も虐められるのを恐れて左端には行けない。私もそうでした。


ギターパンダこと山川のりをさんは、こうも言いました。「差別はなぜいけないか。それは社会の構造を破壊するからだ」。


ここからは私の解釈です。
強い者ばかり栄えて、弱者の権利が蹂躙され続ければ、いつしか弱者は死に絶え、強者のみの世界になり、今度は強者の間で嫌なことの押し付け合いが起こります。他にも様々な不具合が起こって、社会は衰退します。

弱者、少数派、マイノリティーの権利が保障されない世界では、強者の足元もいつか崩れ去っていくはずです。
まだまだ残暑厳しいですね。
皆さん、こんにちは。副院長の森豊和です。
今日は、いなべ~桑名のアートスペースをご紹介したいと思います。

まず阿下喜温泉から少し坂を登ったところにある小ギャラリー岩田商店
月替わりで素敵なアーティストの展示がなされています。
2023年9月はこいけぐらんじさん、伊藤里佳さん、OJIYUさんの展示。
(休業日が水、木です)



OJIYUさんがたまたま在廊されていて、作品についてお話を伺ったのですが


「私たちは人を見かけの姿で判断している。それに囚われず、私たちの本当の姿を見ることができたらこんな感じになるかもしれない。もっと自由になれたら」

というような意味の話を、とても嬉しそうに、こちらも楽しくなるような調子で語っていただけました。


それでアートブックを購入しました。ふわふわ、ぐにゃっとデフォルメされて、でも力強いイメージに惹かれて。

私には、この人物たちは、何らかの抑圧を受け流したり、抑圧から誰かを守ろうとしている形に思えました。

でも、アートに何を感じるかなんてうまく説明できないし、正解なんてない。個人的に好きと感じるかどうかが全て。だから実際に見ていただくしかないんですよね。岩田商店のページには載ってませんが彼女は9月17日、18日も在廊されるそうです(展示自体は9月24日頃まで)


他にも展示、販売スペースがあって、これまで展示されたアーティストの作品、それに売り物の古書の棚もできていて(河合隼雄が勧めていて知った「まぼろしのトマシーナ」がある!)、また今度じっくり物色してみようと思いました。


(これはOJIYUさんからいただいた個展のフライヤー画像)




もう一つは、桑名は、益生駅すぐにあるライブ・ヴェニューAdon space M
Facebookにある店内写真をご覧いただきたいのですが、ステージがない時間帯はカフェ/バー営業していて、店内のレコードをかけてもらったり、本を読んだりできます(松本大洋の「sunny」が全巻ある!)。村上春樹の時代のジャズ喫茶って行ったことないですが、こんな雰囲気だったんでしょうか。音楽好きには非常にくつろげる空間です。

この店に先日ギターパンダという男性ソロミュージシャンがやってきたので、久しぶりに観てきました。パンダのぬいぐるみを着た一人ロックバンドです。



彼は岡山時代からの甲本ヒロトの友人で一緒にバンドをしたり、忌野清志郎&2・3'Sのギタリストを務めたりしています。その経歴から音楽性もかっこよさも推測できませんか。ひょっとしてRCサクセションやTHE BLUE HEARTSへのオマージュかも?と思わせるフレーズがあったり。それ以前に、ブルースの時代から引き継がれる何かを深く強く感じさせる演奏。一人なのに、いや、独りだからか。


ステージMCの話をさせてください。
ドラムスティックを借りてきて真ん中に指を置いてシーソーのように見せ
差別はどのようにして起きて、どうやったら止められるかという話をされました。

絵のように右側に権力者が居て、左側に差別される人がいる。
そうすると権力者のほうが重いから、シーソーが右に傾いて、左側はひどく不安定になります。



では、左側にいる人をどうやって助けたらいいか?
真ん中(中立の位置)から、いくら正論(かわいそうだから弱者を虐めてはいけない)を唱えてもシーソーのバランスは変わりません。本当に彼女を助けようと思ったら、絵のギターパンダさんのように、シーソーの左端に、助けに行かなければいけないのです。左端に行く人が増えていけば、いつかバランスは変わります。

これは小学校のクラスでいじめが起こった場合のことを考えれば容易に想像はつきます。みんな、自分も虐められるのを恐れて左端には行けない。私もそうでした。


ギターパンダこと山川のりをさんは、こうも言いました。「差別はなぜいけないか。それは社会の構造を破壊するからだ」。


ここからは私の解釈です。
強い者ばかり栄えて、弱者の権利が蹂躙され続ければ、いつしか弱者は死に絶え、強者のみの世界になり、今度は強者の間で嫌なことの押し付け合いが起こります。他にも様々な不具合が起こって、社会は衰退します。

弱者、少数派、マイノリティーの権利が保障されない世界では、強者の足元もいつか崩れ去っていくはずです。